国際審査員

イゴール・プラッツェル Igor Prassel

スロベニア

イゴール・プラッツェルは1971年にスロベニアの海辺の街コペラで生まれた。スロベニア唯一のコミック誌Stripburgerの共同編集者を長年務め、1998年からはスロベニアン・シネマテークで月1のアニメーション映画上映を行う。フリーランスのジャーナリスト、アニメーション映画のプログラマーとして仕事をし、スロベニア国内外問わず、様々な映画祭や現代美術のフェスティバルにも関わっている。2008年から2014年にはザグレブ国際アニメーション映画祭でプログラム・アドバイザーの職も担当。スロベニアン・シネマテークは2012年、彼の著書The Filmography of Slovene Animated Film 1952-2012を出版。2017年2月には彼をスロベニアン・シネマテークのプログラム部門のキュレーター兼代表に任命した。2004年にはアニマテカ映画祭を設立し、アーティスティック・ディレクターを務めている。

ミヒャエル・フライ Michael Frei

スイス

ミヒャエル・フライはチューリッヒをベースとする奇妙なプロジェクト専門の制作会社Playablesの共同設立者である。彼の作品は世界中で多数の賞を受賞。2014年には東京でのアニメーション作家のレジデンスA-AIRに招かれた。インタラクティブ・プロジェクトPlug and Playはインディペンデント・ゲーム・フェスティバルで新人賞(Nuovo Award)ノミネート、東京ゲームショウ2015ワンダー・オブ・ナイトで最優秀美術賞および観客賞を受賞した。現在は集団心理についてのマルチメディア・プロジェクトKidsを制作中。

アンナ・ブダノヴァ Anna Budanova

ロシア

ロシア・エカテリンブルク生まれのアンナ・ブダノヴァはウラル工科大学でアニメーションを学び、様々な作品でアニメーターとして経験を積んだ。2013年、初の短編作品The Woundを制作し、20以上の国際賞を受賞。2015年にはJAPICによる東京でのアーティスト・レジデンス・プログラムに招聘され、そこで制作した作品Among the Black Waveは第69回ロカルノ映画祭でプレミア上映された。現在はフランスを拠点に活動している。

リュウ・ジアン Liu Jian

中国

リュウ・ジアンは中国風景画を学び、1993年に南京芸術学院を卒業した。20年以上にわたって制作される彼の絵画作品は画材と美学的アプローチの幅広さに特徴があり、中国国内及び海外での展示も行われている。1995年にはアニメーション制作を始め、2007年にはLe-joyアニメーション・スタジオというインディペンデントのスタジオを設立。初の長編Piercing Iはオランダ・アニメーション映画祭でプレミア上映され、アジアやヨーロッパの様々な映画祭で数多くの賞を受賞した。二作目の長編Have A Nice Dayは2017年の第67回ベルリン国際映画祭のメイン・コンペティションでプレミア上映された。

黒坂圭太 Keita Kurosaka

日本

短編映画『変形作品第2番』(1984)でデビュー後、アニメーション表現を主軸として多様な創作活動を展開。アヌシー、オタワ等の国際アニメーション映画祭をはじめ国内外で多数受賞。鉛筆画による長編アニメーション映画『緑子/MIDORI-KO』(2010)が世界各地で上映。DIR EN GREYのミュージックビデオ『AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS』(2006)、『輪郭』(2012)を制作。現在は『マチェーリカ/MATIERICA』(2016)など一連の抽象アニメーション映画を創作。即興アニメーションや音楽家との描画ライブも行っている。武蔵野美術大学 映像学科 教授。