インターナショナルショーケース1
Bloomsday
『Bloomsday』は人生変わる深い出来事についての話。そして、夢見る世界がルーティーンとメランコリックを変えていくという話。メインキャラクターは長いこと仮死の状態にいた。頭を垂らしぐったりと生きて、何かを変えようとした。夢のなかの魔術師が音楽を通じて現実へと漏れ出してくるとき、彼は太って醜い妻を残し、栄光の彼方へと旅立っていく。
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- 監督 : Yulia Bashakova
guest
Jill
『ジル』は、反抗的な漫画的身体という考えを追求する。ギャラリーの空間もしくは実験用のラボを想起させる白い部屋を舞台として、どこからか響く声がジルを命令に従わせようとする。ジルは、スラップスティックで消耗してしまった様子を見せるカートゥーンであり、痛みを感じないように思える身体はボコボコになっている。この作品は、創造者と創造物の間に存在するダイナミクスや相反する関係について語る。同時に、恐竜ガーティーだったり、フランケンシュタイン博士とその創造物のあいだの非対称的な関係を思い起こさせる。
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- 監督 : Lilli Carré
Black Dog
『Black Dog』は、アーカイブ映像とコマ撮りアニメーションを活用し、社会的・政治的な緊張が高まるなか、米国とソ連の宇宙競争する最中の1960年代の物語を語る。 2人の兄弟は両親の突然の喪失に対処しなければならない。一人は失敗した結婚の暗闇に陥ることで、もう一人は自分自身の家族を食い尽くしてしまう悪魔から逃げることで。
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- 監督 : Joshua Tuthill
Icebergs
アイスバーグは平凡なものから不条理なものまで及ぶ14の短いエピソードで構成された実存的なダーク・コメディ。脚本家エフティミス・フィリップの著書『Scenes』を原作としている。各エピソードは「氷山の先端」であり、その下にあるものは未知のまま。この映画は、私たちが日々のルーティーンによって課されることになる偏見や安定化してしまった憶測を剥ぎ取り、私たちを世界そのものの不条理に直面させる。
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- 監督 : Eirini Vianelli